【vol.02】 「潮騒と泡沫のサマー・デイ」 制作者対談

こちらは、2017年9月に公開したHCP共同制作作品「潮騒と泡沫のサマー・デイ」について、作品公開が済んだ2017年10月某日に制作者(遊木秋勇、須々木正、霧島凛、米原のぞみ、北村遼希)が対談したものです。
右の動画は対談のノーカット版、下の文字は多少分かりやすく編集を加えたものです。動画は雰囲気を伝える程度のものなので、文字を読みながら聞くのがオススメです。
なお、遠慮なくネタバレがあるので、まだプレイしていない方はご注意ください。

須々木 はい、では始めま~す……ということで、vol.2ですね、制作ノートの。やっていきましょう。では、今回は、須々木が司会進行しますが、まずちょっと軽くみなさん何者かをしゃべってもらいましょうかね。はい代表。

【編注】前回同様、「代表」は遊木、「お兄」は須々木、「のぞみん」は米原のことです。

遊木  制作指揮と作画、動画もしました。

須々木 はい、お隣。

遊木  誰だ?

霧島  あ、私か。主にイラストで……キャラクターも言った方が良いのかな?

遊木  いや、まあ……うん、適当(笑)

霧島  イラストを担当しました霧島です。

須々木 はい、お隣。

米原  同じくイラストを担当した米原です。主にキャラクターは、メインのキャラクターのメロと、モブと、個別制作のキャラを二人ほど(獏馬稀子と草薙カブラ)描かせていただきました。

北村  一番関わっていない北村です。

霧島  そんなことないよ!

須々木 重要な役割だよ。

北村  主に、モブ……モブしか、モブ何体だろ、30体以上。

須々木 イラスト補助という重要な役割。で、いま司会進行をやっている須々木です。シナリオ執筆、原案はみんなで考えたけれど、シナリオとして書き起こしたという部分。あと、若干3Dの補助とか、スクリプトとかもやっているけれど、あんまり威張るようなものはやってないけどね……という感じですけど。

① HCPにおける、この作品の立ち位置について。(0:01:36~)

須々木 では、さっそく本題に入っていこうと思います。一つ目、ヒビカ・シティー・プロジェクト(以下、HCP)におけるこの作品の立ち位置について、ということで。前回同様のやつの一つ目ですけれど、とりあえず制作指揮の代表に語ってもらいましょうかね。はい。

遊木  前回詳しく話したので、個別制作と共同制作の違い云々については関連ページを見てね、という感じなんで省きますが、主に、前回の「黒羊は夢に哭く」(以下、黒羊)と比べると分かりやすいかなと思うけれど、「黒羊」の方は、完全にクロスオーバー、個別制作でやっている米原の「夢見るバクと悪夢のディナーを」(以下、夢バク)と私の「ジレンマ喰いの笑い猫」(以下、ジレンマ猫)のキャラクター同士が出会って、というストーリーで、別に「黒羊」のためにオリジナルのキャラクターは立てていない感じのクロスオーバーの作品だったんだけど、今回の……つーか、一回もタイトル言ってないね! 「潮騒と泡沫のサマー・デイ」(以下、潮騒)についてです(笑)

須々木 どうせ画面に表示されてるだろ、どっかに(適当)

遊木  今回の「潮騒」の方は、個別制作に出てくるキャラクターもすごく重要な役割として出てくるんだけど、メインは、この「潮騒」のためだけにみんなで考えたオリジナルのキャラクターがちゃんと主人公として物語が進む、という感じなんですね。はい。何だっけ、何の話してた?

須々木 比較の話でしょ? 前回はクロスオーバーのモデルケースで、今回はオリジナルキャラがメインにくるタイプのモデルケースをやろうではないかみたいな話を、これはあの、サークル的には、一ヶ月くらい前、ゲームがリリースされる直前くらいの時期にミーティングをやって、何かそんな話をしたけど、みんなもう記憶がかなり消えてるのかなあ。なんかその時に話した内容が手元のどっかにあるような気がするけどまあいいや。(手元資料をあさりながら)

遊木  いや、でも、モデルケースの話は、潮騒のプロジェクトが立ったときに話してるから、最初からあったよ。

【編注】9月上旬のミーティングの際、反省会に入る前に、「潮騒」の企画立ち上げからの経緯をざっくりおさらいしました。そのときにも改めて触れましたが、今回の企画の狙いなどは、立ち上げ当初の時点で明確にされていました。

須々木 あとは何だ。いろいろあるな……(手元資料を見ながら)。個別作品の中でも距離があった「弓形のプリュイ」(以下、プリュイ)とリンクさせる、とか。そんなのね。

遊木  あ、役割ね。今回、霧島の「プリュイ」が、他の個別制作に比べて、ちょっと距離が遠いという、絶妙な言い方なんだけど、「ちょっと何か君、HCPっていう中に入ってるけど、ヒビカの世界から遠く感じるよ?」みたいな。

須々木 なかなかお店から出てきてくれないからね。

遊木  店から出てこないから(笑)。ていうのがあって、プリュイを近づけようみたいな、他の作品と距離を近づけよう、みたいな狙いもあって、プリュイをメインに据えた共同制作をつくろうっていうところからスタートしたんだよね。

須々木 ですね。あとは、“影の二人”というか、不思議に関するわりと分かりやすい典型的パターンを出そうじゃないかっていう話もあったような気がするね。

遊木  そうだね。今まで、個別制作が、ヒビカの世界でもイレギュラーな物語だから、その中で、ヒビカの人たちが不思議に関わる、“影の二人”に関わるモデルケース? それもまた。分かりやすい、こう……。

須々木 みんな、もちろん作品はフィクションだから、現実とは違ういろいろなことが起きるけれど、作品の中のルール上でもイレギュラーなところをみんな攻めていく傾向があったから、分かりやす~いやつをね、ここらでひとまとめやっちゃおうかなというのを話してたね。

遊木  ていうのをね、うちらもちょっと一回やんないとまずいなというのがあって、今回それをつくったていう。

須々木 これが普通のパターンだっていうのをね。

遊木  今年新しく入った堤君も、潮騒をプレイしてみて、はじめて「あ、ヒビカの普通ってこれなんですね」ていう感覚があったらしいから、まあ、良かったんじゃないですかね。

須々木 僕もようやくしっくり来た。

霧島  狙い通りじゃん。

須々木 というわけで、他に何かこのターンで言っておきたいことある?

遊木  何のターン?

須々木 いま何の話してるんだっけ? 「この作品の立ち位置について」という話を今しているわけだが……あ、ちなみに、これね途中話飛んでもいいよ、適当にね。とびとびで。思いついたこと適当にぶっこんでもOKだよ。別に北村君もいいよ、しゃべって良いよ?

北村  みんな言ってくれるのでたぶん大丈夫です。

須々木 というわけでね。あ、あと、どっかに書いているとは思うけれど、共同制作として第二作目だけど、別に黒羊、第一作から話が繋がっているわけではないと。

遊木  うん、時系列も繋がってない。

須々木 もちろん同じ世界の話だけど、地区も違うし、一名だけ一瞬被るやつはいるけれど、キャラとしてね。一人ね。誰でしょうね。

遊木  やつ皆勤賞。

米原  やつ皆勤賞だからな、何気に、さりげなく。

須々木 というわけですね。次いっちゃおうかな。

② 作品内の見所(0:07:12~)

須々木 作品内の見所について。これはみんなに聞いていっちゃおうかな。誰からいく? 北村君からいく? 北村君、この作品の見所は何でしょうね?

北村  まあ……メロちゃん可愛いからみんな見てください。あとモブを見てください。以上です!

米原  頑張ったモブを。

須々木 メロちゃん重要だね。モブもね、うちらの作品にはモブ重要だからね。

遊木  モブがいないと成立しない物語ばっか考えるから。

米原  そうだね。なんかこう、人混みが多い場面というか。そういう場所にみんな赴く。

須々木 人がわらわらいないと、まったく何の話してんの、みたいなやつだからね。

遊木  「祭りにすればいいじゃん」とか安易に言ったけど。

霧島  そうそう、「楽しそうじゃん」みたいな。

遊木  「うん、画面も映えるとか!」とか言ったけど。

須々木 誰も反対しなかったからね。

遊木  そう、ホントだよ。誰も反対しなかったよ!

霧島  満場一致で。

須々木 「それいいよ」ってみんな言ってね。後に死ぬことを知らない……という。はい、じゃあ、のぞみん。見所は何でしょう?

米原  個人的にプレイして、見所というか、オススメしたいなと思ったのは、まず、前回の黒羊が異様に暗い作品だったというか、すごい雰囲気が重たい作品だったんですけれど、今回の潮騒は、女の子たちがきゃっきゃと明るい雰囲気でひと夏の思い出を過ごしていくっていう感じで。

須々木 ひと夏というか、一日だけどね。

米原  そんな感じで、キラキラした感じの内容になったのは、個人的にすごい良いなと思ったので、そこを楽しんでいただけたら良いなって。あと、プレイして、若干、ネタバレなのかは分からないですけれど、HCPとして、この単体でも楽しめるけれどHCP全体を見ると、不思議に関することとか、あと、良い感じにいろんなみんなの個別作品が関わっているところとか、あと、話は完結しているけれど、謎がちらほら残っているっていうところでは、今後のHCPに期待していただければ良いなっていうのがあるかなっていう感じですね。

須々木 非常に良い感じのことを言ってくれたね。

遊木  のぞみんが全部言ったんじゃね?

須々木 これ、もう要約って感じだね。ひとまとまりにもなっているし、プロジェクト全体としての中のワンピースとしても非常に良い感じですね。

米原  そんな感じです。

須々木 まあ、一応、凛ちゃん。

霧島  一応言うか。

遊木  君、だってちょうどプリュイメイン。

須々木 自分の作品が大きく絡んでね。

霧島  そうですね……えっと、見所? 見所、見所……ストーリーがすごい好きなんですよ

須々木 おお、素晴らしい。

遊木  好み。

霧島  そう、好みで。最初、みんなでいろいろ案を出しあってみたいな、このあと話があるのかな。掘り下げてくので、あまり今、詳しくは言わないけれど、ストーリーがとてもお気に入りなので、ストーリーの全体の流れ、キャラクターの動きとかもすごく素敵なので、そこを注目して見ていただきたいのと、さっきちょっと出ましたけれど、プリュイのキャラクター二名、まあキャラクター二名しかいないんだけど、アイリーンとラスクが、結構良い感じで出てくるので、そこにも注目していただけたらなと。それで、興味持ってもらえたらいいなって思います。

須々木 はい。どうする、代表先に言う?

遊木  あ、そうか、君も言うのか。どっちでもいいよ。

須々木 別に……はい。

遊木  もうみんな言っちゃったんじゃないって感じなんだけど。えー、なんだっけ。いま何の話してたっけ? 見所か。もうみんな語っちゃってるよね。

須々木 いいよ、演説してくれて。

遊木  一つはストーリー展開。今回、あれって、プロットの部分まではみんなで、こう、わちゃわちゃあって話し合って、楽しく話し合って、「そこ繋がってねえよ」みたいなツッコミを言いあいながら、展開とか考えていって、それを最終的にお兄に仕上げてもらったって感じだったけど。

須々木 「これいけるんじゃね?」ってみんなで言ってから渡されて。

遊木  いや、実際問題「いけてねーよ」って思って。

須々木 つくり始めてすぐ気づいたけど、全然いけてなかった。

遊木  「繋がってねーよ」みたいな。

須々木 「ここで空気が変わる」……どう変わったんだよ!

霧島  察してって感じで。

遊木  「ここで空気変わる演出入れといて」っていうところまではみんなで考えたんだけど、それを具体的にシナリオ化したのはお兄だから。「うん……じゃ!」って感じでうちら投げたけど。凛ちゃんじゃないけど、メロちゃんが結局どうなる、いさなちゃんがどうなる、トウシ君がどうなるみたいな感じのあの展開は私も非常に好きだから、まず一つは物語を見て欲しいっていうのがあるし、あと、画面のイラストの部分だよね。ノンリレと黒羊と潮騒で、一応、ノベルゲームというかビジュアルノベルというか、そういうのは、うちのサークル、3作目だけど、一作ごとに進化してってるっていうのがあって、イラストに関しては、結構サークル外の人からも、またグッとレベルアップしたみたいな意見とかもらったので、それも一つ見て欲しい。特に今回、作品制作前、取材にいったしね。海まで。

米原  取材旅行に。プチ取材旅行に。

遊木  プチ取材旅行に行って、それがすごく活かされているっていうのもあるから、もちろん、イラストも見て欲しいっていうのもあるし、私は個人的に、最後のエンディングの動画が、物語とすごくマッチして、マッチするって思って、動画のイメージは最初から固まってたのをガッと一気におこしてっていうのもうまくはまったから……うん、全部見てくれたらいいんじゃないかな。

須々木 もちろん全部見所だよね。僕も見所なんかしゃべりましょうかね。えー、なんでしょうね。前回の黒羊のとき、結構似たようなことを言ったような気がするんですけれど、この世界の雰囲気というか、今回でいうならビーゼン区という海辺の地区の空気というか、あと、ミチヒ大海祭っていうお祭りの最終日、というような特別な日を描いていますけれど、そういう空気を感じてもらえたら嬉しいなと。個人的に、このHCPっていうのは、街というか、世界を感じてもらうというのが真骨頂かなという気がしているので、その点は、今回特に強く出ている気がするので、主人公いさなたちと街を回っているような感覚になってくれたら良いんじゃないですかねと。あと、シナリオをメインで書いていたので、終盤の展開っていうか、特に、作品の終わらせ方の部分を味わって欲しいなと。本来ならエピローグとも言えそうなパートでかなり尺を使わせてもらったんですけれど、今回オリジナルのキャラクターたちそれぞれのエンディングをしっかり書きたいなというのがかなりあって。バランス感覚は難しかったんですけれど、自分としてはそこそこ納得のいく形でおさまった気がするので、楽しんでもらいたいかなと。あとは、意外と、前回と比べると、掘り下げるといろいろ掘り下げられるような、小ネタというとあれだけど、演出とかで、いろいろ意味を込めている部分とかあるので、なんかで語れたらいいなみたいな気はするよね。

遊木  語ってくれていいよ。

霧島  うん、いま語りなよ。

米原  どうぞ。

須々木 いや……掘り下げ……どう……。

遊木  じゃあ、ブログとかで書けばいいんじゃない? 制作ノートとして録ってもいいよ。

須々木 どうなんだろね。これ、掘り下げたら結構長々と語れるくらいさ、ネタあるよね。

北村  時間はいっぱいありますよ。

遊木  そしたら別途制作ノートとか。

須々木 そのうちね。実はこうでしたみたいな。結構、あの、メロの帽子とかはね、相当いろいろ意味が込められてるけれど……そういう、なんかね。メロの帽子に注目してプレイしても面白いですよ。

遊木  そうね!

須々木 帽子ね。などなど、いろいろありますね。見所、こんなもんでいいですか? 他、なんか、まだみんな触れてないけど、ここおしておきたいよとかあるかな?

霧島  曲。

須々木 曲。はい。

霧島  聞き所?

遊木  見所つーか聞き所。

須々木 曲はいい感じにね。今回、エンディングがy@shaさん、で、クライマックスのところBGMで桜葉さんにお願いして、あててもらいました。いい感じにね。やっぱ音楽は重要だよね。

米原  重要だ。

霧島  だいぶガラッと変わるよね。

須々木 良いこっちゃ。

米原  ありがたや。

北村  ありがたき。

須々木 お二人の他の曲も興味があったら聞いてね。

北村  SoundCloudはこちら。

◆y@shaさんの曲、もっと聴いてね! ⇒ SoundCloud

◆桜葉さんの曲、もっと聴いてね! ⇒ SoundCloud

米原  下に。どこかに。

須々木 きっとどこかからリンクが貼られているだろう。はい。作品、まあ……って感じかね。前回の黒羊と比べると、ガラリと雰囲気が、キャラクターも変わったし、雰囲気も変わったし。

遊木  黒羊、だって誰も救われないもん。

霧島  だから、最初から変えてこ、雰囲気変えてこってね。

遊木  ヒビカに関わる作品はみんな暗いわけではないよっていう。

須々木 みんな暗いの好きなのか知らないけどね。

遊木  それはね。サークルのメンバーの好みの問題でごじゃる。

須々木 別に明るいのもアリなんだよってね。

遊木  全然OK。だから今回は、思春期の少女たちのキラキラとした透明感みたいな、ていうのがね、出せたんじゃないかなって思いますよ。

米原  前回の黒羊の濁った感じを何とかしたかったから。

須々木 濁った野郎ども。

遊木  濁って、差し色は血の色みたいなニュアンスの。誰も救われない、みたいな。ていうところから一転、HCPでもこういう爽やかで、不思議に関わるけれど、ちゃんと最後ハッピーエンドとして終われる、みたいなものもOKなんだ、みたいな。

米原  本来はこの潮騒っぽい雰囲気の作品をこう……。

遊木  やってくれて全然OKよっていう。ていうのがね、それをはっきりさせるために、早急にこの作品をつくる必要があった。

須々木 そうだね。というわけで、じゃあ、次いっちゃおうかな。

③ 制作過程について(0:18:13~)

須々木 制作過程について。制作過程、これは何を振るとか特に決めてなかったけれど、どうしようかな。

遊木  制作過程っていうのはあれだよね、制作のシステム的なものの話だよね?

須々木 そうだね。

北村  誰が何やって、みたいな。

須々木 今回は取材したというのが、トピックとして大きいかな。

遊木  一応、どういう流れだったかって話す? 黒羊を去年出したのが……10月頃だっけ?

北村  そうですね。オフ会(編注:第4回横浜創作オフ会のこと)のあとだったので。

遊木  たぶん10月くらいにリリースして、黒羊を公開したあとに「次の共同制作どうする?」みたいな話を振りだして、具体的に、この潮騒は今年の1月から動き出したんだけど、1月から3月が企画立案と設定詰めみたいな。あと、プロットも完成は3月までにしてるんだよね。

須々木 これ結構パンパンパンとスムーズにね。その場で、「今日ちょっと話進めようか」って言ったら思いのほか進んだみたいな感じで。

米原  アイデアがいっぱい出たんだよね。

遊木  月に2回ミーティングしているけれど、その一回ごとのミーティングを半分くらい共同制作のために使って、潮騒の話を詰めていったけれど、3月までにプロットとか完成して、4月にお兄に「はい」って言って投げて、プロットを。4月から5月にシナリオ完成、ある程度シナリオを完成させて、5月に取材。堤君の初ミーティングが取材と被るっていう。

須々木 いきなり連れてっちゃったね。

遊木  いきなり連れて行くという、海に。5月のとても天気のいい日に取材をして。

米原  晴れて良かった。

遊木  6月くらいから素材の制作の指示出しを始めて、7月、8月に素材制作をして、9月に仕上げと作品公開と反省会をしたみたいな話ですね。で、ひと通りの流れを言ったけれど。

須々木 ひと通りの流れでしたね。

北村  そう考えるとあっと言う間でした。

須々木 ばーっとね。集中して頑張ったね。

遊木  でも、まあ、RWって別にHCPだけをやっているサークルではないから、ミーティングを目一杯全部使ってったっていうよりは、毎回のミーティングの時間の一時間ないし二時間くらいをちょっとずつ使ってやってったって感じなので、トータルの時間は実は結構スピーディーだったという。

須々木 うん。そうだね。別にそれだけやっていたわけじゃないしね。僕は結構、潮騒関連をずっとやっていたけどね。で、じゃ、前回の黒羊と比べて、制作過程、こういうところ進歩したよとか、こういうところが変わった、工夫したとかってある?

遊木  これは私とかのぞみんの方が答えやすいかな。あ、僕からですか。私は、前回の黒羊で、ノンリレの反省を活かし、自分的には、ノウハウを固めたというか、黒羊の時点で結構固まっていたので、同じことを潮騒でもやれば良かったんだけど。で、今回一番違ったのは、黒羊のときは、イラスト組が、のぞみんと私だけの一対一のやりとりだったんだよね。

米原  二人組でしたね。

遊木  そう。のぞみんに出して、のぞみんがその出されたものを仕上げている間に、私は自分のものを進めれば良かったんだけど、今回は、誰か一人に出して、また次の人に出してっていうと、その前の人はあがってきちゃって。しかもまあ、それにブーストをかけたのが、某モブを描いた北村氏だけど、最初のモブで、ブーストかかった提出をされたから、「やべぇ、これ、指示出しポンポンしないと、これ追いつかれるよ?」みたいな感じになっちゃって、自分が具体的にやらなきゃいけない素材はかなり後回しにして、一気にバーッと指示出しをしてっていうところは、今回初めてだったんだけど、そこはちょっと読み間違えていたね。

須々木 制作の指示だけに専念しているわけじゃないからね。自分自身も制作しているとなるとちょっと厄介ではあるよね。

北村  すいませんでした。

須々木 (笑)

遊木  全然いいんだけど。

須々木 いや、素晴らしい。

遊木  あのブーストでみんなエンジンかかってたので、全然いいと思うんだけど。それは私が単に「みんなあげてくるの早い、Hoo!」ってなっていただけだから。あと、それ以外、自分の話だと、背景をつくる、取材していっぱい写真とか撮って、その写真から背景をつくるっていうのを、イラストみたいな感じに加工するっていうのが、今回、自分の中で「あ、こうすれば良いのか」っていうのが結構しっくりきたかな。

須々木 前回も若干あったけどね、今回はかなり、それが、大きく威力を発揮したね。取材行って良かったね。

遊木  ホントな。

霧島  行きたかった。

【編注】取材の模様はエッセイ漫画として軽く公開しています(こちら)。霧島がBBQしたいと言ったところから始まったはずなのだが。

遊木  それな。

須々木 のぞみんは、今までのゲームに全部関わっているけれど、特に、黒羊と今回でいうと、制作に関して違いとか感じるところはあったかな?

米原  前回の黒羊は、私のドグマのキャラが、かなり重要――ようはドグマ視点の内容だったので、お兄にシナリオを渡すために、かなり夢バクの方の後半の方でもうちょっと詰めようかなって思っていたドグマの設定を詰めながら進めていたので、イラストを描き始めるころにはだいぶ参っていたというのがありまして。設定を考えつつ、矛盾がないかどうかとか、「この設定にしちゃうけど、このあとの話、私ちゃんと描けるのかな?」とか、いろいろ悩みつつとかやっていたので、自分の中のやつもちょっとどんよりしてた感じなんですけど、今回の潮騒は、みんなで、こういうのをやりたいっていう設定とか要素とかを話し合いつつ、シナリオはもうほとんど素材を渡せたらお兄がほとんどやってくれつつ、ただひたすら可愛いメロちゃんとかを描いていれば良かったので、すごい楽しかった。ちょっとこれ感想にもなっちゃうけれど、それがやっぱ、一番、すごい、前回の黒羊との落差で、今回潮騒はすごく楽しく感じた。

霧島  落差(笑)

遊木  可愛い女の子描ければいいみたいな。

米原  可愛い女の子いっぱい描けるワーイっつって。

須々木 描いてると女の子の方が楽しいの?

米原  やっぱ楽しいかな、女の子の方が。ドグマは、自分で考えてできる、シンプルにしようっていうので、すごいシンプルなデザインになっているけれど、シンプルなデザインだからって、わりとすぐ描けるってわけでもなく、逆に、自分が盛り上がる要素がないっていうので、描いていてあんまり楽でもないっていうのがありましたね。でもまあ、今回はすごい、ポンポンと、自分でもテンポよく提出できて良かったなっていうのは、良かったですね。提出も自己申告制になったので、〆切が。それで、ちゃんとこの時期に出さなきゃなっていうので、そういう体制になったのも、やっぱノンリレと黒羊のやつがあったからできたことかなっていうのを思いますね。

須々木 自己申告制は今回からだったっけ?

遊木  黒羊ってどうやってたっけ?

須々木 黒羊って指示してたっけ?

遊木  もう覚えてないんだ。

米原  ある程度指示はもらってた気がする。

北村  なんかこの日までに出してねっていうのは書いてありましたね、ある程度。

米原  そうそう、この日までにってことで、提出期限は決めてもらってた気がする。

遊木  なんか自分で出しててもう忘れちゃったけど。

須々木 今回は指示を出したら、いついつまでにできるか言ってくれってね。

遊木  素材の人は一応途中段階、下描きくらいの段階で、みんなのチェックを受けて、そこでGOが出たら完成させるっていうスタイルだったんだけど、今回、自己申告制にしたのは、単純に私が、残りの人のイラストの〆切を逐一チェックしているのが面倒くさいっていう。どのくらいでできるんですかって聞き取り調査して〆切決定するのが面倒くさかったので、それなら自分の予定と合わせて、自己申告してくれっていう感じで。

須々木 いついつまでに自分は提出すると宣言して、それから逆算してみんな動くってね。

遊木  自己申告した方がたぶん責任感、自分で言ったのやれてないのはマズいぞっていう責任感が生まれたと思うから。

須々木 で、その自己申告の初っ端でね、北村君が……マジか、みたいな。

北村  あれ、確か、最初の下描きが当日っていう。今日出しますって。

須々木 モブ、なんか出たから、一週間以内にはやるかなって思ったら、ん、あれ? 明日? 今日?

遊木  ていうのを申告してきて「マジかよ」と思ったけど、そしたら、マジだったっていう。

米原  驚愕。

遊木  残りの人は慌てるっていう。

須々木 あれでテンポ良くなったね。まあ、制作過程。僕も何かしゃべろうかな。今回は、前回と違って、オリジナルキャラメインで、前回の黒羊のときは、そのまんまゴッソリ使えたわけではないけれど、のぞみんがベースのシナリオを考えて、で、あと、代表とのクロスオーバーだったから、代表の作品(ジレンマ猫)とのクロスオーバーで、そのへんから聞き取りして、もう、ほとんどシナリオに幅がないというか、それどおりに書くと。という文章整えるだけしか実際にやることがなかったような気が今ではするけれど、今回は、さっきも言った通り、「これ繋がんじゃね?」と思ったら、全然繋がってはいないんだが、そういう骨組みのところをもらい、整合性が取れるように組んでいくという。しかも全然整合性とれないというね。オリジナルキャラメインだからこその、前回とは違う難しさがあったけれど、やりがいという点では、やり終わったときの達成感は今回の方が全然あったけれど、大変ではあったなと。そのへんの制作過程は前回と違うかな。あと、前回より3Dを多用したから、そこのつくる作業は若干大変だったかなというのはあるけれど。

遊木  プリュイな。

霧島  さーせん。

須々木 イリスね。

霧島  いや、あれ、もう、私も頑張ったんだよ。

須々木 イリスね。漫画から3Dに起こそうとしてみたら、あっちこっちで全然あわないというね。

遊木  漫画あるあるだよねー。

霧島  いろいろやり直さねばならない。

北村  おかげで今後の制作が楽になったっていう。

霧島  イメージしやすくなったしね。

遊木  補完作品で急に進化したからね、背景。

霧島  こう見えるはずっていうのが、浮かびやすくなって。

遊木  「あ、ああ、ちゃんとイリスになってる!」みたいな。

須々木 3Dで内部構造が明らかになったからね。というね。いろいろ。トラムとかも、トラムは代表がデザインし、それを3Dにしたけれど、あれはなかなか作品の中では重要なビジュアル的要素というか、意味としても重要な意味を持っているよね。

遊木  彼女たちの一日をある意味ね、運んで、また戻ってみたいなね。

須々木 分かりやすくね。おかげでどんどん移動するから、背景がどんどん増えるけどね。

遊木  ホントな。ホントね、そのへん冷静に考えた方が良かったよね。

須々木 なんかね、文章量が前回の2倍くらいだったんだっけ?

遊木  文章量は、まあ、2倍くらいだったかな。

須々木 なんだけど、素材数が……。

遊木  素材数は、黒羊のときは差分含めて40枚弱だったんだけど、今回は、差分含めて140枚くらい。

須々木 いやー、圧縮したんだけどね。

遊木  そう。これでも最初の「あったら幸せ」みたいな一覧リストからはかなり詰めて詰めて、「いやー、これはなくてもいけんだろ、なくてもいけんだろ」みたいなやつをだいぶカットした残りがあの140くらいの素材だから。

米原  恐ろしい。

須々木 恐ろしいこっちゃ。フリー素材とか別に使っているわけじゃないからね。

遊木  そうです。イラストは一切フリー素材を使ってないので。

須々木 という制作過程の話。他なんか言っておきたいことありますかね。

北村  ……モブ。

須々木 モブね。毎度触れるモブの話。モブって、使い回しと新規、どのくらいの比率だった?

遊木  分かんないねえ。

北村  半々くらいじゃないですかね。

遊木  のぞみんがノンリレのときにつくってくれたモブが、もはやRWフリー素材として使われているわけだけど、のぞみんの方の素材は、なんかオフレコじゃないけど言っちゃうと、あれは、同じような、使い勝手が良いモブさんがいるんですよ、何体か。

須々木 角度的に優秀な。

遊木  そう、角度的に優秀なモブさんがいて。

須々木 ベストオブモブ。

遊木  目ざとい人は気付くと思うけれど、違う場面で同じモブが登場しているみたいな。たぶん、その人たちも移動してったんだろうって。同じ画面の中に同じモブは絶対いないようにしているから、「うん、なんか、きっと、メロちゃんたちと同じ行動をしてるんだね」みたいなふうに捉えてもらえれば良いと思うんだけど、そういうのがあるから、のぞみんのは同じモブが何回も出てくるんだけど。でも、その場面にいる必要のある種類のモブっていうのは、北村君に指示を出しているので、新規だけのカウントをすると、北村君が描いてくれたモブの方がたぶん多いと思う。

北村  新規はほぼ全部使われていると。

遊木  そう。ちゃんと見ると使われています。

須々木 すごーくちっちゃくなっちゃったりしてるけど……。

遊木  ちゃんと使われてます。

北村  あれ、全部俺が描きました。

須々木 のぞみんはね、メインキャラとか別に描いていたからね、そういうのもあるしね。そういう制作過程とかね、なんか思い出したらまたあとでぶっこんでもいいけど。じゃあ、④いっちゃおうかな。

④ 全体的な制作感想(0:33:06~)

須々木 全体的な制作感想ってことだけど。フリートークも含めて全然やってもらっていいので、えー、どうしようかな、順番に振っていこうかな。お時間は……。

北村  まだまだありますよ。

須々木 はい。じゃあ、誰からでもいいよ。誰がいく? じゃあ、凛ちゃん。

霧島  はーい。なんだっけ? 感想?

須々木 フリートークというか、制作感想というか、全体的な、全部含めていいよ。

遊木  凛ちゃんはね、特に、キャラクターがね、深く関わっているからね。

霧島  今回が制作自体にちゃんと関わるのは初めてで、かつ個別の方も同時進行でやるから、ちょっと、予定をね、ちゃんと立てないと死ぬぞっていうのが最初から分かっていたので。まあでも、そこは結構怖かったんだけど、これホントに死ぬんじゃないかと思っていたけれど、案外やってみたら、そこまで死なずに行けたかな、わりと制作自体はスムーズにできたなっていう印象があるのと、普段あんまりデジタルで作業することがないというか、漫画はデジタルで描いているけれども、イラストを描いていくっていうことが少なかった中で、今回怒濤で描いていったので、若干拒否反応が薄まったというか、恐怖心が薄らいだというか、自分にとってもプラスに働く部分が多かったなっていう印象はありますね。

遊木  どうだった? なんか、私以外の残りのイラスト組っていうのはさ、パーツを出してもらっているわけじゃん。そうすると、なんか、最終的にパーツが背景とか加工とかと組み合わさって一枚になって最後組み立てられるけれど、自分の部品が最終的に組み合わさった状態とかを見ると、どんな感じだった?

霧島  なんかね、いや、違うね。やっぱり、単体で描いているから「これでいいのかな」みたいな探り探りなんだけど、「あ、良かったんだ、これで」みたいなところがすごい、背景とあわさって、光の調整だとか、たぶん、いろいろしてくれてるんだよね? そういうのが、いや、ありがとうございますって感じ。

須々木 部品集めると意外となんかしっくり来たりするよね、不思議なことに。それがノベルゲームの良さだよね。

遊木  アイリーンとラスクを主に描いていたけどさ、どこのシーンの彼女らを描くのが、一番、楽しかったというか、大変だったというか、印象に残ったというか。

霧島  あー、印象に残った、印象に残った……。大変だったのは、正面を描くのが私、苦手なのかな。一番最初だったっていうのもあると思うんだけど、だんだん話が進んでいくにつれて角度が出たりとか、横顔に近かったりとかっていう動きが出てくると、だんだん慣れてきたっていうのもあるのかもしれないけれど、最初の方がやっぱりちょっとデジタルに対する恐怖心もあるし、なかなかしんどかったっていうか、大変だったかなあ。一枚の絵になって「わー」って思ったのが、ちょっと、アイリーンとかじゃなくてあれなんだけど、妹……いさなの妹ちゃんも私がキャラデザと一人描くのをやったんだけど、私が描いたのは妹だけなので、お姉ちゃんのいさなちゃんと一緒になったときに、なんかすごいしっくりきているのが「あー」ってなった。

遊木  それね、これは反省会のときにも話したけれど、凛ちゃんにはマネキンだけ渡して、いさなちゃんがボーイッシュな感じなので、妹ちゃんはちょっとわりと普通の女の子、みたいな感じで「適当にデザインしていいよ。じゃ!」つって渡したのね。

霧島  「おっ?」てなったよね。今までと違う指示がきたと。

遊木  なんか、いさなちゃんよりちょっと女の子っぽい感じの妹な雰囲気って言って渡して。「じゃっ」つって。でもなんかそれであがってきて、私がいさなを描いて組み合わせたときに、姉妹になったんだよね。

須々木 うん、なんか、あがってきた素材を見て「あれ? 一人で両方描いたのかな」って思ったもん。なんかしっくりきたから。

遊木  しっくりきた。そんなに全然凝ったキャラデザとかではないんだけど、いさなちゃんの妹としてグッドデザイン賞だったという。

須々木 良い雰囲気だった。あのスチールは良かった。

霧島  結構印象的だった。

遊木  特に、いさなちゃんが最後去っていく背中のシーンていう、ちょっと重要なカットインだったから。あれは個人的に、「うん、良い仕事だった」みたいな。

霧島  あれは結構、一枚の絵としても印象に残る感じの、私の中では、印象に残る感じだったかなあ。

須々木 うん。みたいな。あとでなんか思い出したら挟んでいいよ。誰いこう、のぞみん。はい。

米原  さっきも少し触れたんですけれど、今回はやっぱり、女の子で、しかもメインのキャラクターを担当させてもらったし、前回頭を悩ませた設定みたいな、ようは今回霧島さんが苦しんだ点を私はやらなくていいっていうのがあったので、すごい気軽に、ホント、絵をどれだけ見栄えよくできるかくらいしか考えてなかったので。

霧島  一番楽しいやつだ。

米原  そうそう、一番楽しい。ホントにただ自分の得意な絵だけ描いていれば良いっていう、一番楽しくて気軽なポジションだったので。あとはちょっと特殊なモブを描いた、ようは、お祭りのシーンの特殊な衣装を着たモブとかも描いたんですけど。

遊木  あ、そうだね。お祭りの舞台で神事をやっているモブだね。

米原  あれは、遊木さんがデザインしてくれたやつを私が描き起こしただけなんですけれど、前回も前々回もそうだったんですけれど、わりと普通の服装をしてるモブを描くことが多かったので、ああいう、ちょっと奇抜な格好をしているキャラを描けたっていうのは、面白くて良かったなって。

霧島  あれ、デザインも結構面白いよね。変わっているというか。

須々木 祭りは結構設定がね、しっかりあったからね。

遊木  いやあ、祭りね。祭りの設定なんてさ、潮騒の中にほっとんど出てこないのに……。

須々木 ほとんどないけれど、祭りの設定だけで、相当あーだこーだ語れるよね。

遊木  祭りの設定だけで日、経ったよね。

北村  あとで設定資料集つくればいいんじゃないですかね。

須々木 あれはでも、祭りは今後HCPで絡むよね。

遊木  絡みますね。

須々木 意外となんかしっかりした設定だよね。

遊木  11年に一回のお祭り。ま、今回はビーゼン区がそれにあたったけど、ヒビカの中でぐるぐるしているお祭りだから。だから、設定をつくらないわけにはいかず。

米原  公開はされないけどつくらないといけない。

須々木 あれ、なんで祭り入れるってことになったんだっけ?

遊木  あのね、最初は祭りがなくて、いさなちゃんとメロちゃんが普通に回ってって目的を達成するみたいな感じだったんだけど、なんか、いろんなことがあまりにもこの日に起き過ぎて、おかしいって。

須々木 「おかしいからなんか特別な日にしないといけないわ」ってなって。

遊木  それが個人に依存する出来事だと、それもまたちょっとご都合主義になっちゃうから、それなら、もう、公共の特別な日にしてしまおう。「祭りで良くね!?」みたいな。

須々木 そうだね。

米原  祭事だ、みたいな。

遊木  祭りだ、いいじゃんいいじゃん!

北村  神事神事!

遊木  なんかスピリチュアルな感じで全部まとめられる!みたいな。

須々木 そしたら、おお~って。「設定が必要だ!」「モブが必要だ!」

遊木  「背景ヤバい!」

須々木 「デザイン必要だ!」

米原  おおごとになりました。

須々木 「おお、ヤバいヤバい!」

遊木  誰か冷静にそのときツッコんで欲しかったよね。

須々木 あのときは、みんな「すごい、よっしゃー!」ってなぜか思ってたね。

米原  みんななんかハイテンションで、「よっしゃこれでいくぞー」って。

霧島  これで全部解決じゃんみたいな。何も解決してない。

北村  むしろ問題が増えた。

須々木 というね。良かったね。面白かったね(笑)

米原  今回はホント、ただただ楽しいポジションにおさまってたので。

須々木 まあでも、最終的に祭りの日っていうのは、味は出てたね。

米原  良かった。

遊木  メロちゃんはどのシーン描くのが一番楽しかった?

米原  いやあ、何気に、エンディングが一番楽しかったかな。一番最後だったから、一番描き慣れてるっていうのもあって。

遊木  あ、エンドロールに使ったやつ? ああ。いや、あの笑顔、指示出したときに「とりあえずキラキラさせればいいから!」みたいな。

米原  あれは自己申告した〆切をぶっちぎって描いてたんで。なんとかもうちょっと良い笑顔にできるかなって思って、何回か描き直したんですけれど、良い感じにおさまったし、私、メロちゃんしか描いてないのに、曲もつけてもらって動画もつくってもらってみたいな、めっちゃ華やかにしてもらって、なんか「すごい、私の手柄みたいになってるこのシーン」みたいな(笑)。加工は全部代表がしてくれてるのにみたいな。めっちゃニヤってしたっていう。ただただ楽しいポジションでした今回。

遊木  あれはね、私、エンドロールのイメージは、最初っから「いや、ぜってーこうするわ」みたいなのが固まっていたから、のぞみんがそれに対して、のぞみんならきっとこう振れば良いのくれるって思ってきたのが、非常に良い素材をくれたから、どうもどうもって感じで組み立てるっていう。

米原  最初の頃はホント、髪の毛もあるし、帽子のバランスもあるし、スカートのひらひらとか透け感もどうしようかなと思って、慣れるのが大変だったんですけれど、描き慣れた最後の方はだいぶ時間もかけずに線画もスラスラかけたので、やっぱ慣れるんだなあていうのを実感しましたね。やあ、楽しかった。

須々木 良いこっちゃ。じゃあ、北村君、全体的な制作の感想等々。

北村  感想は……実は私、モブを描くのが人生初で。

霧島  なかなかないよね(笑)

北村  普段の作品にもモブそんな出ない。たぶん、もう何体描いたか記憶に……。

遊木  まあ、数十体、みたいな。

北村  数十体……ですね。最初の方は数が少なかったんですけど、だんだん、なんか……。

須々木 うん、まあ、クリアできてくとね、だんだんモブレベルがあがってくから。やつはまだいける。

北村  なんか、指示書の中に「このパターンとこのパターンとこのパターン、10体ずつお願い」っていって、マジで? ん? なんか、当初の五倍だろ、みたいな。

遊木  ほら、差分があるとさ、同じ人が同じ格好のまま差分をやり過ごすとおかしく感じるじゃん。

須々木 そうだよね。

北村  そうですね。

遊木  「メンゴ!」って思いながら指示出した。

北村  描いていて全然苦ではないというか、すごい楽しかったんで。

須々木 それは強い。実際作品にはまったのを見てどうだった?

北村  すごい感動しました。

須々木 おお、それは良かった。

北村  そして、一部分、多すぎて、影付けるのが億劫になってそのまま送ったら、影つけくれて、ありがとうございますって。

須々木 影はね、結構はめないと分かんないよね。

遊木  そう、だから、指示出しのときもなんか、振られた方訳わかんないかもしれないけれど、「無難につけといて」って指示出しているから。

霧島  無難とは。

遊木  一応、指示書には、これは午後何時の、太陽はどこの方から向いているよ、みたいなのは指示で出すんだけど。でも、例えば、木陰とかだったらまた影のつけ方は違うし、建物の中とか外とかで違うから、ガッツリつけられちゃうと調整しづらいので、ゆるくつけてくれればOKみたいな。

米原  あとはもう全部代表が合成でなんかこう加工して良い感じにしてくれるだろうみたいな感じで、ほぼお任せだったので。

北村  希望的観測(笑)。まあでも、すごい良い経験でした。

須々木 良かった。

霧島  あのモブたちはこれからも生きていくんでしょ? たぶん。

遊木  そう。これからもどっかに使えるときは。

北村  長袖になったり着込んでいたり。

須々木 使えるときはまたエキストラの皆様がまた集結して。

北村  RWエキストラスタッフ。

遊木  モブが入る物語が怖くなくなってくるね。

霧島  そうだね。だんだん。

遊木  俺たち恐くねえみたいな。

須々木 モブ自動生成システムが欲しいね。

遊木  自動じゃないけどね!

北村  手動ですけどね。

須々木 超アナログ形式。というね。じゃ、僕が言おうかな。

霧島  めっちゃお腹が鳴る……。

須々木 何をしゃべりましょうかね。今回は、さっきもなんかちょっと触れたけれど、黒羊と比べてシナリオに託されるところが多かったので、当然、苦労が大きかったんですけれど、黒羊と違って今回、その複数いるオリジナルキャラが、それぞれエンディングを迎えることを、さっきも言ったとおり目指していたので、そこは頑張って気を使ったのと、エンターテインメント性だったり、コンセプトとか、世界観設定とか、そういうバランス感覚をかなり注意深くやって、最終的にそれがギリギリうまくはまったかなという感があったので、それは個人的には良かったなと。あと、シナリオを組むうえで、結構難しかったのが、矛盾や不都合を背負ってくれる便利な悪役さんがいなかったので、誰にも恨まれず顰蹙を買わないようにバランスとるのは苦労したかなと。特に、トウシ君。「トウシ君のミスのせいですべてが……」みたいに背負わされると可哀想なので、どうにかこうにか、そう捉えられないようにバランスを気遣って、とか。それぞれのミスのせいじゃないと。それぞれはそれぞれでやれることをやったけれど、こんなふうになってったよって、そういうストーリー展開を目指していたので、そこそこバランスをとれたのは良かったかなと。あとは、今回に限らないけれど、一周目プレイ、もしくは読んで楽しいけれど、二周目またやって楽しくて、二周目だったら二周目の新たな発見があるみたいな、そういう作品が個人的には好きで、つくる上でもそういうのになったら良いなとよく思うんだけど、今回は、最終的にメロが一体どんなもんかというのを知らない一周目と、知った状態でやる二周目はたぶん相当見え方が変わって、一周目は仕込んでいたやつが単なる雰囲気づくりみたいに見えてたかもしれないけれど、二周目は、これ伏線だったのかというのに気付いてもらえると思うし、そういうところも含めて、いろいろ仕込むことはできたので、やり切った感はあったかなと。前回は、なんかエンディングがエンディングだったから、終わった後に「あれ、これ終わったんだよね?」みたいなところが若干あったけれど、今回は「よし、終わった」という。そういう意味のスッキリ感はつくっている側としてはあって、楽しかったかなと思いますね。という。じゃ、次、代表。

遊木  これ、何の話してたっけ?

須々木 制作の感想等々。

遊木  みんなもう言っちゃったんじゃね?

北村  まあ、自分の言葉でどうぞ。

須々木 まとめてくれて良いよ。

遊木  まとめ? 全体の感想? 別に私は最後シナリオを組み立てたわけじゃないけれど、お兄と似ているのが、今回、悪い人いないじゃん。みんなそれぞれ、何か、悩みっぽいものがあるキャラだったんだけど、お兄がその前に言っていたけれど、全員がちゃんと個々のエンディングを迎えるっていう。で、最後アイリーンが、祭りの終わり、潮が引いていくみたいなところとある意味、掛け合わせて、みんな帰るべき場所に帰ってった、みたいなストーリーだったじゃん。プロットの段階では、みんなで「最後こういうノリで終わるよね」みたいな話しかしてなかったのを、シナリオでうまくまとめたっていうところ、私はあのニュアンスがすごく好きだったんだけど。なんか、他のヒビカの作品とやっぱちょっと違うじゃん、終わり方が。

須々木 まあ、他のは終わらせらんないからね。

遊木  まだ終わってないし、黒羊も、ある日の部分を切り取ってきただけって感じだから、終わりと始まりがあるストーリーともちょっと違うじゃん。その中で、今回のは、ストーリーが始まり終わるという一連の流れがあるんだけど、でも、そのわりにちゃんとHCPだったなという。

須々木 そうだね。

遊木  たぶん、それは“影の二人”がホントちょっとだけ出てくる。

須々木 ポイントにね。

遊木  一瞬、最初のいさなちゃんが洞窟で会うシーンとホントの最後、エンドロールが終わった後に、最後に崖下で飛んでったメロの帽子を回収していくっていう。たぶんあれが、ひとつ、もちろん重要なポイントだと思うんだけど、私、つくっているときは、浮かないかなって思ってたんだよね、HCPの中で。

須々木 あー、はいはいはい。

遊木  みんな、なぜか分かんないけれど、みんな、ちょっと、暗いものみたいなのつくっちゃってるじゃん。ていう中で、ある意味、綺麗な物語ていうのを描いているプリュイが、だからこそ浮いていたっていうのがあるじゃん。個別作品の中で。

霧島  あ、浮いてたの!?

遊木  もちろん、アイリーンたちが外に出てこないし、“影の二人”とか分かりやすい不思議とかが全然関わってこないからっていうのもあるけれど、プリュイはどっちかっていうと、綺麗な、わりと心が洗われるような感じのストーリー展開だけど、それと同じで、HCPの中でこの作品が浮いちゃわないかなっていうのが、ちょっと心配だったのね。

須々木 他のやつが、不穏な空気が多いからね。その点で、黒羊は、従来の作品の流れをそのまんま汲んでいるけれど、今回はホントガラリと変わったからね。

遊木  ガラリと変わったから、大丈夫かなと思ってたんだけど、でも、ちゃんとヒビカの物語だったな、みたいな。て感じだね、なんか、つくり終わって。

須々木 あと、今回のをつくっていて、シナリオを細かく組んでいったのは僕だから、凛ちゃんのプリュイとギャップが出てこないかなっていうのは、結構考えたね。ようは、プリュイの二人のメインキャラの、行動の理屈とあっているかなっていうのね。大丈夫だったかね。

霧島  なんか一回それも確認して、若干どっか直してもらったところあったけれど。

須々木 若干ね。

霧島  それ以外は特に、私が読んでも、「ああ、二人や」みたいな感じだったから。

須々木 それは良かった。シナリオ……最初なんだっけ、コンセプト。最初、「迷子」って言ってたんだっけ。

遊木  ああ、そう。「迷子」って言っても、分かりやすい迷子っていうよりは、自分の中で迷い込んでいるみたいな、彷徨っているみたいな人たちが、このミチヒ大海祭の最終日を経て、自分の彷徨ってたものが解決して、自分があるべき場所に、最後はちゃんと辿り着くみたいな、帰っていくみたいなのがコンセプト。

須々木 結局この作品っていうのは、行って帰ってくる話なんだよね、全体的に。ようは、この祭り、ミチヒ大海祭という祭りも、プレイしてもらった人には分かると思うけれど、海が陸の領域にきて、それが最終日にまた海に還っていくみたいな、そういう、伝承といったらあれだけど、そんなような雰囲気の祭りで、メロも実際そういうものだし。で、また、いさなちゃんも、ようは、家族のところから、ちょっとバーッと出てきて、また家族のもとに最後帰っていくと。さらに言えば、トラムで端まで行って帰ってくるって、これも行って帰ってくるだと思うし、こういう、潮の満ち引きみたいな、行って帰ってくる話なんだろうなと思ってつくっていたね。

遊木  ホントに一番最初は「人魚姫をモチーフにしよう」がスタートだったんだよ。

須々木 だから泡沫ね。

遊木  だから、メロちゃんと人魚姫の被りじゃないけれど、そこから「迷子」っていうのを一つテーマにしようかって話が出たときに、プロットを組んだところまでは「なんとなく、迷子かな…?」みたいな感じだったんだけど、ちゃんと最後、全部が組み立ったあとに「各々の迷子が、ちゃんとホントに迷子になって、最後帰ったっていうのが、ちゃんと表現されてる」みたいな。

須々木 一瞬、どこ行ってんだろうって、よく分かんなくなった状態から、ちゃんと収まるべき場所に収まるという。

遊木  収まっているという。稀子ちゃんは勝手に迷子と勘違いされている子だけど、稀子ちゃんも、ある意味、一人でいたのが、最後カブラが迎えに来て帰るし、メロちゃんもそうだし、いさなも家族のもとに帰る。トウシ君も貝殻をもってメロニーのもとに最後行ける。もちろん、ミチヒ大海祭の潮の満ち引き、全部が終わるっていうのもあるし、なんか、すごく最初からそうしようって細かく決めていたわけではないのに、全部の要素が組み合わさったら……「あ、できてるぞ」みたいな。

須々木 いや、できるようにしたんだよ。

遊木  すごいな、みたいな。

須々木 あれめっちゃ大変だったんだよ。

遊木  「トラムが行って帰ってくれば良くね」みたいな話とかは最初してたじゃん。

須々木 してたね。

遊木  でも、それって、最初はそこまで狙ってなかったじゃん別に。

須々木 狙ってなかった。でも、つくっているうちに、これ、こういうことなんだろうなと思ってね。

遊木  で、家族のもとに、いさなちゃん最終的に帰るんでしょっていう話とか、もちろん、メロちゃんのエンディングのオチとかはみんなで決めてるから。

須々木 他のキャラのオチはそんな決めてなかったような気がするけれど。

遊木  いや、トウシも最終的にメロニーと思いを通じ合うみたいというところまではプロットで決めていたけれど。

須々木 貝の動きはね。

遊木  決めていたときはそこまで意識してなかったじゃん。

須々木 うん、そうだね。

遊木  でも、全部それをお兄が頑張ってストーリーとして繋げたときに。

須々木 なんか筋を通したいなというね。

遊木  筋を通したらちゃんと、確かにテーマで筋が通せたな、みたいな。通せたんだ、みたいな。

須々木 通したよ。

遊木  あ、通せたわ、みたいな。

須々木 いや、なんか、通さないと、それぞれの話が完全に分裂……ていうか、全員がパーティーとして集まっている話ではなかったから、結構関わらない人同士とかいたから、全体のテーマで筋を通さないと、作品にまとまんないかなっていう感覚があったね。

遊木  だから、いさなちゃんサイド、トウシ君サイド、それにちょっとプラスして稀子ちゃんの動き、それぞれの迷子っぽい動きを、アイリーンサイドが、もう一段階高い目線でまとめた、みたいな。ていうなんか、最初からその流れは、その「アイリーンがまとめれば良くね?」みたいなのは最初から決めていたけれど。

須々木 どうやってまとめるのかは分からないけれど。

遊木  たぶんアイリーン最後良いこと語って終わるんだろみたいなことは。

須々木 そう。指示もそうやって書いてあったよ、確か。「最後アイリーンがうまくまとめる」って。

遊木  ていうのがあって。でも、なんか、うちらが話しているときは「うん、これでいけるいける」とか言って。で、お兄は「いけねえよ」みたいなことを思うわけじゃん。でも、最終的にこっちが指示出したことを崩さずに、ちゃんとまとまったじゃん。できるよ。行ける行ける。OKOK。

須々木 いろいろ設定の破綻とか詰め詰めしつつね。頑張ったね。

遊木  いや、まあ、アイリーンは良いまとめ方をしたよね。

須々木 おかげでエピローグの尺は長くなったけれど、まあ、良かった……気がする。

北村  必要な長さでした。

須々木 むしろ見所だよ。

米原  あれがあるとないとじゃ全然違ったと思う。

須々木 やり切った感がね。という……みんな言いたいことは言いましたかね。もう良い?

北村  はい。

須々木 なんかまだあればブログでもなんでも適当に書いてください、ということにしといて、このへんで終わりにしましょうかね。

遊木  今後の展望うんにゃらもんにゃらっていうのなかったっけ?

須々木 あ、うんにゃらもんにゃらしゃべる?

遊木  ていうのなかったっけ、前回。

須々木 あった? じゃ、うんにゃらもんにゃらどうぞ。

遊木  えー!? 今後の展望とか、全然、いま、振ったくせに何にも考えてなかったけど。いや、あれだよね。

霧島  前ちょっとミーティングのときに話したやつ?

北村  一年ってことじゃなくて……。

遊木  あー、ちょっとそれは、まだ明確に情報は出せないんだけど。なんか、「共同制作一年に一本できたらいいね」とか前回言ったけれど、ちょっと、潮騒規模のものをホントに一年に一本やると、それにかなりの時間使われてしまうので、この共同制作を出すリズムというのは再考っていう感じだけど、でも、共同制作がなくなるわけではないので。

須々木 やっぱり、個別制作と共同制作の両輪がプロジェクトの肝みたいなところでもあるしね。

遊木  今後は、新しく入った堤君もこれからヒビカの方の準備も始めると思うので、彼のストーリーがどういうふうになっていくかっていうので、また、次作の共同制作、どういうふうにやっていこうかって、相当変わってくると思うので。また新しいジャンル、黒羊とも潮騒ともまた違う、何かしら新しいことを毎回していきたいなって思うから、できればいいなって思うのと、あとは、共同制作ではなくて、特にHCPのスタートから存在していた4本の個別作品っていうのは、それぞれで結構ストーリーが固まってきて、いま動き出しているので、共同制作ほど大きくなくても、どっかとどっかの作品が、ちょっとクロスオーバーするとか、こことここのキャラクターがちょっとだけ出会うみたいな感じのミニクロスオーバーみたいな。

須々木 まあ、それはそれでドラマだし。

遊木  ていうのを、今後はもうちょっと活発化していきたいなと思いますよね。

須々木 うん。こんな感じでOKですかね。制作指揮、OK?

遊木  うん、頑張った、制作指揮。

須々木 そうだね。

霧島  お疲れ。

北村  お疲れ様でした。

須々木 じゃ、このへんで終わりということにしましょうかね。えー、じゃあ……なんだっけ。もう終わりでいいよね?

遊木  お疲れ様だよね。

須々木 お疲れ様でした!

霧島  え? そんな、そんなグダグダなの?

北村  そんなゆる……。

須々木 これはウェブラジオって体ではないからね。これ一応、座談会、勝手にしゃべっているのに録音を回しているってことだからね。じゃあ、はい、お疲れ様でした。

みんな お疲れ様でした~。

潮騒と泡沫のサマー・デイ
乱歩酔歩